行事
家族と過ごすものが多い年間行事がやってくる。
私には家族がいない。
厳密にいえば家族と絶縁しているだけ。
だから家族がいる人に対し、猛烈な嫉妬を抱えてしまう。己にないものを持っている人に嫉妬してしまう。
家族という、ほぼ誰にでもある存在を私は手放して、自分の人生とやらを歩んでいるけれど、やはり家族という存在は恋しいものなのだ。
嫉妬を抱えて過ごす時間が苦しく、もっている人々に対して憎悪が燃える日々は気が狂いそうになる。
羨ましくて、羨ましがる自分がよけいに許せなくてとても悲しくなる。